いてはより綿密に調査を行い、現状を確認しなければならない。 4・1・5 故障箇所の調査 故障箇所を発見するには、まず機能の全体的な面から問題点をとらえ、次に回路系統に区分し、最後に細部に及ぶように系列的に調査を行うことが必要である。 故障に至った派生的な、あるいは二次的な原因のみに対処しても、一次的な原因(本当の故障原因)を取り除くことはできない。 4・1・6 修理の可否についての判断 手持ちの部品などからその修理の可能性を判断し、部品やユニットの交換を要する場合にはユーザーの承認を得ること。 部品等の供給や技術相談を機器のメーカーから受ける場合には、連絡を密接にして迅速、適正に行うこと。 4・1・7 高所作業を行うときの安全について レーダーマスト上での作業では、次のことに十分注意して安全な作業を行うこと。 (1)作業は慎重に行い、「やりやすさ」より「安全」に重点をおくこと。 (2)安全帽と安全ベルト、あるいは命綱を着用すること。 安全ベルトは腰よりも高い位置に装着して、万一の場合に人体が逆転したり抜け落ちないようにすること。 (3)鉄びょうを打った靴や油の付着した靴は滑りやすいので使用しないこと。 (4)滑り事故を防ぐために、手袋は使用しないようにする。ただし、寒冷時には十分に注意して着用する。 (5)工具や器材はロープやひもで結び、他の一端は自分のベルトか、あるいは付近のステー等に固定して落下しないようにする。 これらを上げ下げするときには、ロープで結ぶか袋に入れて行うこと。 (6)作業場所の直下位置には、危険標識の注意札を立てるか、直下で作業する者に声を掛けるなどして注意を促しておくこと。 (7)動作中の無線用の空中線やレーダーの空中線に人体が接触したり、電波障害を受けないように機器の電源を断にし、かつ、主電源や空中線回路等のヒューズを抜いておく。同時に、作業中であることの注意札を機器の電源スイッチに取り付けておき、更に無線局員と現場の責任者にも、あらかじめ了解を得ておくこと。
前ページ 目次へ 次ページ
|
|